【読書感想】西加奈子さん著「漁港の肉子ちゃん」最後ボロ泣きで読後感最高の心あたたまる物語
西加奈子さん著「漁港の肉子ちゃん」
いや〜おもしろかった。
いや〜最後泣かされた。
おもしろくて一気読みだった。
西加奈子さんお得意の関西弁を使った、純文学よりではない軽いタッチの作品。
超に超がつくほど純粋にやさしい、デブで醜いけど愛嬌がある「肉子ちゃん」と呼ばれてるオバちゃんと、全然似てなくて容姿端麗な小学生の娘「キクりん」の物語。娘を主人公にして娘からの視点で描かれてる。
肉子ちゃんは眼やにをとって、かかとの高い紫のビーチサンダルを履いた。ださすぎる。
「キクりん、何読んでるん?」
「サリンジャー。」
「サリンジャーっ!なんとか戦隊の名前みたいやなっ!」
そして、元気よく出勤して行った。
こんな感じで天然な「肉子ちゃん」。読めばほとんどの人が好きになると思う。純粋な愛の持ち主だから。
似たようなテイストの作品で「きいろいゾウ」という作品がある。この作品は、後半から謎を提示してワクワク感を高めてくれたが、本作ではそういう謎のような仕掛けがないのに、長編なのに、ずーっとおもしろい。一時たりともつまらないと思うことがない。
中盤までクスクスさせてもらいながら油断して読んでたけど、後半やられた。
涙腺刺激攻撃を受けた。
だいぶ受けた。
涙出ちゃったし鼻水も出ちゃったし…
"悲しくて"じゃないほうの感動なのでご安心を。
恋愛をほとんど描かず、謎という仕掛けも使わず。
それでこんだけおもしろい小説ははじめてかも。
この作品については、以前の記事で、本が好き!虹子 (id:nike9350)さんにお勧めしてもらってた。
(虹子さんありがとうございました!)
こんだけおもしろければ、そりゃ勧めるわなって感じ。
他人から見ると損してるように見えても本人は何とも思わないという、高純度の愛情に触れたい方、
クスクスさせられながら読書したい方、
感動で泣きたい方、
悲しくなくて心あたたまる読後感を味わいたい方、
とにかくおもしろい物語を読みたい方、
オススメ!
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