【読書感想】池上彰さん著「世界を変えた10冊の本」宗教と科学と経済の歴史もわかるし読書熱もかき立ててくれる本
池上彰さん著「世界を変えた10冊の本」
池上彰さんが世界の歴史に大きな影響を与えたと考える本を1冊ずつ紹介してくれてる本。もともと女性誌CREAに連載していたということもあり、とっても読みやすい。
紹介してくれている本は以下の10冊
- アンネの日記(アンネ・フランク)
- 聖書
- コーラン
- プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神(マックス・ウェーバー)
- 資本論(カール・マルクス)
- イスラーム原理主義の「道しるべ」(サイイド・クトゥブ)
- 沈黙の春(レイチェル・カーソン)
- 種の起源(チャールズ・ダーウィン)
- 雇用、利子および貨幣の一般理論(ジョン・M・ケインズ)
- 資本主義と自由(ミルトン・フリードマン)
だいたい時系列に並べてくれていて、宗教と科学と経済の歴史がわかる。
宗教と科学と経済が別物ではなくて関わり合ってることがよくわかる。
神が人間をつくった(聖書)
↓
神が人間をつくったとは考えにくい(ダーウィンの進化論)
↓
じゃあ「神が人間の設計図をつくった」ということにしよう
例えばこういった、宗教と科学の変遷。
宗教と科学が対立する2つのものではなく、お互い関連しながら変わっていってるということが感覚として理解できる。
ぼくを含めた多くの日本人にはなじみがないイスラム教についても、とってもわかりやすく書いてくれている。
ということ。
ぼくはこの本のおかげで、イスラム教に対してだいぶ好感が持てるようになった。
残念なところもある。
では、どうして女性はベールをかぶったりするのか。
<中略>
女性が体の線をはっきり出さないようにすることで、男性の好奇の目から女性たちを守ることに主眼があるのです。
『コーラン』の別の箇所のは、「美しいところは人に見せぬよう」という文章もあります。そこで、イスラム教徒に女性たちは、必ず髪を隠すのです。女性の髪は「美しいところ」なのですね。
できれば隠さないでほしい…
豚肉が食べられないというのもちょっと残念。
お酒を飲んではいけないというのは、飲めないぼくにとっては全然OK。だけど飲む人にとってはしんどいと思う。
こんな天国は、いかがでしょうか。
と紹介されている、コーラン(イスラム教の教典)に書かれている天国。
めちゃくちゃ魅力的なところ。ぼくは今すぐにでもそこに行きたい!
どんな天国なのかは読んでのお楽しみ♪
☆ ☆ ☆
この本を読むと、原典や関連書籍を読みたい!となる。
「アンネの日記」やフリードマンの一般向け書籍「選択の自由」あたりから読んでいこうと思う。
ぼくは、この本では著者である池上彰さんならではの表現とか考えとかをあんまり感じることがなかった。単純に「おもしろいな〜」と思って読んだ。
「おもしろいな〜」と思えたのは著者のこの思いが文章に乗ってるからだと思う。読み終えてそう感じた。
おわりに より
私たちは不安と混乱の中にいます。こんなときだからこそ、活字の力を見直したい。書物の力を再認識したいと思っています。
やっぱり池上彰さんってすごい方だ。
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