あうろーブログ

アウトローにもなれないアラフォー男子がお届けする音楽まとめと読書感想

読書感想

【読書感想】増田寛也さん編著「地方消滅 ー 東京一極集中が招く人口急減」他人事じゃない人口変動とその影響が実感できる本

増田寛也さん編著「地方消滅」 第8回新書大賞受賞作。電子書籍化されている。 短い本なのでサクッと読める。 地方消滅 - 東京一極集中が招く人口急減 (中公新書) posted with ヨメレバ 増田 寛也 中央公論新社 2014-08-22 Amazon Kindle 楽天ブックス honto…

【読書感想】西加奈子さん著「こうふく みどりの」女性たちが不幸の上につくりだす幸福な場所、幸福はつくるものなんだと感じさせてくれる作品

西加奈子さん著「こうふく みどりの」 こうふく みどりの (小学館文庫) posted with ヨメレバ 西 加奈子 小学館 2011-04-06 Amazon 楽天ブックス honto 短めの長編小説。一気に読める。 14歳の少女を主人公にした青春文学と思いきや…ちょっと違う。というか…

【読書感想】木皿泉さん著「昨夜のカレー、明日のパン」変わることに対してそっと背中を押してくれる心地いい小説

木皿泉さん著「昨夜のカレー、明日のパン」 最近文庫化されて、電子書籍もある。 ドラマ化もされたし、マンガ化もされている。 昨夜のカレー、明日のパン (河出文庫) posted with ヨメレバ 木皿 泉 河出書房新社 2016-01-07 Amazon Kindle 楽天ブックス hont…

【読書感想】ミシェル・ウェルベック「プラットフォーム」お金があってもなくても苦しい…成熟した資本主義社会での一般人の生きづらさがこれでもかと描かれている作品

ミシェル・ウェルベック「プラットフォーム」 フランス文学。2001年刊行。日本では2002年初版。 最近文庫化、電子書籍化されてる。 Kindle、楽天、honto、3つとも電子書籍がある。 プラットフォーム (河出文庫) posted with ヨメレバ ミシェル ウエルベック …

【読書感想】「生物はなぜ誕生したのか: 生命の起源と進化の最新科学」まるでSF小説のようなワクワク感!

「生物はなぜ誕生したのか: 生命の起源と進化の最新科学」 ピーター ウォード,ジョゼフ カーシュヴィンク著 生物はなぜ誕生したのか: 生命の起源と進化の最新科学 posted with ヨメレバ ピーター ウォード,ジョゼフ カーシュヴィンク 河出書房新社 2016-01-1…

【読書感想】西加奈子さん著「舞台」恥ずかしいと思ってしまうのは自意識のせい、このやっかいな自意識に苦しむ人間のサガを描いた作品

西加奈子さん著「舞台」 舞台 posted with ヨメレバ 西 加奈子 講談社 2014-01-10 Amazon 楽天ブックス honto 内容(「BOOK」データベースより) 29歳の葉太はある目的のためにニューヨークを訪れる。初めての一人旅、初めての海外に、ガイドブックを暗記し…

【読書感想】小川洋子さん著「妊娠カレンダー」(芥川賞)に入っている別の作品「ドミトリイ」がホラー要素があってめちゃくちゃおもしろい

小川洋子さん著「妊娠カレンダー」 表題作の短編「妊娠カレンダー」が芥川賞受賞作。 それ以外に短編2つ「ドミトリイ」「夕暮れの給食室と雨のプール」が入っている。 Kindle、楽天、honto、3つとも電子書籍がある。 妊娠カレンダー (文春文庫) posted with …

【読書感想】西加奈子さん著「あおい」二股恋愛、妊娠、アルバイトバイトのバックレなど…人間の不安定さや矛盾をアリアリと感じさせてくれる作品

西加奈子さんのデビュー作「あおい」 あおい (小学館文庫) posted with ヨメレバ 西 加奈子 小学館 2007-06-06 Amazon 楽天ブックス honto 短編というか中編というボリュームで、サクサク読める純文学。 二股恋愛、妊娠、アルバイトのバックレなど、描かれて…

【読書感想】ミシェル・ウェルベック「地図と領土」死ぬってどういうこと?資本主義ってどういうこと?をこれでもかと描いた作品

ミシェル・ウェルベック「地図と領土」 フランスの文学賞「ゴンクール賞」受賞作 地図と領土 (単行本) posted with ヨメレバ ミシェル ウエルベック 筑摩書房 2013-11-25 Amazon 楽天ブックス honto ミシェル・ウェルベックの「ある島の可能性」と「素粒子」…

【読書感想】小池真理子さん著「二重生活」不倫や浮気だらけの世界。疑いだすと生きるのがしんどくなることをまざまざと知らしめてくれる作品。

小池真理子さん著「二重生活」 文庫版出てる。電子書籍はkindleだけある。 映画化されて今年の6月25日に公開予定とのこと。 二重生活 posted with ヨメレバ 小池 真理子 角川書店(角川グループパブリッシング) 2012-06-28 Amazon Kindle 楽天ブックス honto …

【読書感想】小川洋子さん著「博士の愛した数式」(本屋大賞受賞作)母子家庭や障害という不幸の中での、全然不幸じゃない素敵なコミュニケーション

小川洋子さんの代表作「博士の愛した数式」 第55回(2003年) 讀賣文学賞小説賞受賞 第1回(2004年) 本屋大賞受賞 電子書籍化されている。 映画化もされている。 博士の愛した数式 (新潮文庫) posted with ヨメレバ 小川 洋子 新潮社 2005-11-26 Amazon Kin…

【読書感想】小川洋子さん著「いつも彼らはどこかに」ひっそりつつましく生きる人間や言葉を超えた心の通じ合いなどを描いた、美しくて心温まる短編集

小川洋子さん著「いつも彼らはどこかに」 最近(昨年末)文庫化された。電子書籍はkindleだけある。 いつも彼らはどこかに (新潮文庫) posted with ヨメレバ 小川 洋子 新潮社 2015-12-23 Amazon Kindle 楽天ブックス honto 動物をキーにした8つの短編集。 1…

【読書感想】ミシェル・ウエルベック著「素粒子」人間はなぜ幸せになれず苦しむのか?が描かれているすごくおもしろいSF長編小説

ミシェル・ウエルベック著「素粒子」 素粒子 (ちくま文庫) posted with ヨメレバ ミシェル ウエルベック 筑摩書房 2006-01 Amazon Kindle 楽天ブックス honto ミシェル・ウエルペック著「ある島の可能性」を個人ブログで知り、読んでみてあまりにもおもしろ…

【読書感想】上田岳弘さん著「太陽・惑星」(新潮新人賞受賞作)おもしろいプラス不思議な力を持ったSF文学

上田岳弘さん著「太陽・惑星」 新潮新人賞受賞作 三島由紀夫賞候補作 太陽・惑星 posted with ヨメレバ 上田 岳弘 新潮社 2014-11-27 Amazon Kindle 楽天ブックス honto こちらのブログで知り、読みたくなった。早速読んでみた。 tojikoji.hatenablog.com 新…

【読書感想】本谷有希子さん著「異類婚姻譚」(芥川賞受賞作)苦しみから逃れたいと切に願う人間のありようを描いていて、とても共感できた

本谷有希子さん著「異類婚姻譚」 つい最近の芥川賞受賞作 異類婚姻譚 posted with ヨメレバ 本谷 有希子 講談社 2016-01-21 Amazon Kindle 楽天ブックス honto シンプルな文章でとっても読みやすい作品。だけど内容というかテーマはしんどい。 夫婦の顔がだ…

【読書感想】本谷有希子さん著「生きてるだけで、愛。」(芥川賞候補作)等身大のメンヘラ女子のつらさが痛々しいけど、その中での救いを味わえる

本谷有希子(もとやゆきこ)さん著 「生きてるだけで、愛。」(芥川賞候補作) 生きてるだけで、愛。 (新潮文庫) posted with ヨメレバ 本谷 有希子 新潮社 2009-03-02 Amazon 楽天ブックス honto 本谷有希子さんは、つい最近「異類婚姻譚」 という作品で芥…

【読書感想】阿刀田高さん著「新約聖書を知っていますか」知ってたほうが人生楽しめるし、ヨーロッパ旅行や美術鑑賞も楽しめる

阿刀田高さん著「新約聖書を知っていますか」 新約聖書を知っていますか (新潮文庫) posted with ヨメレバ 阿刀田 高 新潮社 1996-11-29 Amazon Kindle 楽天ブックス honto ぼくは無宗教で、聖書に関する知識も全然ない。先に同じ著者が書いた「旧約聖書を知…

【読書感想】西加奈子さん著「ふる」イジられキャラと、イジられキャラ好きな人必読!? ぼくが女性ならこの本もっと楽しめたのに…

西加奈子さん著「ふる」 ふる (河出文庫) posted with ヨメレバ 西 加奈子 河出書房新社 2015-11-06 Amazon 楽天ブックス honto おもしろかった。そしておもしろさを味わいきれていない自分が悔しい。 この本を読むにあたっては、自分が男性であることが残念…

【読書感想】湊かなえさん著「望郷」短編6つ全部おもしろいってどういうことよ?電車降りそこねたわ(日本推理作家協会賞(短編部門)受賞作)

湊かなえさん著「望郷」(短編集 6作品) 収録作品の1つ「海の星」は日本推理作家協会賞(短編部門)受賞作 望郷 (文春文庫) posted with ヨメレバ 湊 かなえ 文藝春秋 2016-01-04 Amazon 楽天ブックス honto 最近文庫化された作品。 おもしろすぎるんですけど…

【読書感想】戸田山和久さん著「哲学入門」行き詰まってるぼくに勇気と安心をくれて、偏見をなくしてくれた

これまでなんとなく手を出しづらかった哲学。手を出してみた。 戸田山和久さん著「哲学入門」 電子書籍も出てる。 哲学入門 (ちくま新書) posted with ヨメレバ 戸田山 和久 筑摩書房 2014-03-05 Amazon Kindle 楽天ブックス honto どんなことが書いてあるか…

【読書感想】西加奈子さん著「地下の鳩」過去のトラウマとつきあっていかなくてはいけない人間の苦しい心情を描いた短編「タイムカプセル」がおもしろい

西加奈子さん著「地下の鳩」 地下の鳩 (文春文庫) posted with ヨメレバ 西 加奈子 文藝春秋 2014-06-10 Amazon 楽天ブックス honto 堕ちた男と堕ちたい女の心情を描いた中編「地下の鳩」 と、「地下の鳩」の脇役として登場していたオカマを主人公にして、過…

【読書感想】西加奈子さん著「漁港の肉子ちゃん」最後ボロ泣きで読後感最高の心あたたまる物語

西加奈子さん著「漁港の肉子ちゃん」 漁港の肉子ちゃん (幻冬舎文庫) posted with ヨメレバ 西 加奈子 幻冬舎 2014-04-10 Amazon 楽天ブックス honto いや〜おもしろかった。 いや〜最後泣かされた。 おもしろくて一気読みだった。 西加奈子さんお得意の関西…

【読書感想】辻仁成さん著「海峡の光」(芥川賞受賞作)元いじめられっ子が立場逆転する話 根源的な人間の苦悩にとっても共感した

辻仁成さん著「海峡の光」(芥川賞受賞作) 海峡の光 (新潮文庫) posted with ヨメレバ 辻 仁成 新潮社 2000-02-29 Amazon 楽天ブックス honto 読後直後の感想は「パーフェクト!」 すごくおもしろかった。 元いじめられっ子で刑務所看守になった主人公。受…

【読書感想】西加奈子さん著「ふくわらい」(直木賞候補作)"見えてる世界が全て"を前向きにとらえることができるすごくおもしろい物語

西加奈子さん著「ふくわらい」 第1回河合隼雄物語賞受賞作 第148回直木賞候補作 キノベス!2013:1位(紀伊國屋書店スタッフおすすめ) ふくわらい (朝日文庫) posted with ヨメレバ 西 加奈子 朝日新聞出版 2015-09-07 Amazon 楽天ブックス honto すっごく…

【読書感想】川上未映子さん著「乳と卵」(芥川賞受賞作)関西弁での独特な味わい深い文章で、生きていくことの苦しさを共感できる

川上未映子さん著「乳と卵」 芥川賞受賞作品 乳と卵(らん) (文春文庫) posted with ヨメレバ 川上 未映子 文藝春秋 2010-09-03 Amazon Kindle 楽天ブックス honto 物語の概要は、帯の文章をそのまま引用でご紹介。 姉とその娘が大阪からやってきた。三十九歳…

【読書感想】西加奈子さん著「こうふく あかの」サラリーマンの努力を全力でディスってる感じがたまらない、幸福のあり方をぼんやり考えてしまう作品

西加奈子さん著「こうふく あかの」 こうふく あかの (小学館文庫) posted with ヨメレバ 西 加奈子 小学館 2011-05-10 Amazon 楽天ブックス honto 短編というか中編というか、ちょうど芥川賞をとる作品くらいの長さ。短くて一気に読める。 39歳の普通の男が…

【読書感想】ミシェル・ウエルベック著「ある島の可能性」ひきこもりをし続けることはできるのか?が描かれているすごくおもしろいSF長編小説

こちらのブログ記事を拝見し、「読みたい!」という思いがつのり、読んだ。 unemployed.hatenablog.com ミシェル・ウエルペック著「ある島の可能性」 最近文庫版が発売された。 ある島の可能性 (河出文庫) posted with ヨメレバ ミシェル ウエルベック 河出…

【読書感想】小川洋子さん著「ことり」社会不適合者っぽい主人公の一生。1冊で人間の美しさや醜さも味わえるし、小鳥の素敵さも味わえる(芸術選奨文部科学大臣賞)

小川洋子さん著「ことり」(芸術選奨文部科学大臣賞) ことり posted with ヨメレバ 小川 洋子 朝日新聞出版 2012-11-07 Amazon 楽天ブックス honto 最近文庫版が発売された作品。 これぞ文学、これぞ小説! 味わい深くておもしろい。 一言や二言や三言ぐら…

【読書感想】プラユキ・ナラテボーさん(タイの日本人僧侶)著「苦しまなくて、いいんだよ。」少し楽になれたし仏教が身近になった

プラユキ・ナラテボーさん著「苦しまなくて、いいんだよ。」 苦しまなくて、いいんだよ。 posted with ヨメレバ プラユキ・ナラテボー PHP研究所 2011-03-23 Amazon Kindle 楽天ブックス honto 著者のプラユキ・ナラテボーさんは、タイで出家した日本人の僧…

川上弘美さん著「ざらざら」(短編集)女性の心を描いた女性読者向けの短編集だけど、男のぼくが読んでもおもしろかった

川上弘美さん著「ざらざら」(短編集) ざらざら (新潮文庫) posted with ヨメレバ 川上 弘美 新潮社 2011-02-26 Amazon 楽天ブックス 短編集で23のすごく短い作品が収められてる。 読み始めて「どうも女性向けの臭いが強いなあ」と思い、調べてみたら「クウ…